<No,0371>仕事に対する矜持について考える

おととい、同友会の例会に参加しました。
テーマは「誇り」について。いろんな業種の方が集まって、それぞれの仕事や生き方に対する誇りについてディスカッションする内容で、とても刺激を受けました。
その余韻がずっと残っていて、家に帰ってから「自分にとっての誇りって何だろう」と改めて考えてみました。

そこで浮かんできたのが、「矜持(きょうじ)」という言葉です。


限界はあるけど、プロとして、やっぱりカメラ機材にはちゃんと投資したいと思っています。
もちろん高額にはなる。でも、それは「いい写真」とのトレードオフだと自分は思っています。

先日、ある撮影で一緒になったカメラマンさんは、入門機ではないけれど、まあ“標準的”な機材を使っていました。
撮影後に写真を見せてもらったのですが、やっぱり全体的にクオリティの差を感じました。

もちろん、機材が良ければ写真が上手くなるわけではないし、腕が一番大事なのは間違いないのですが、同じ条件で撮影すれば、機材による差が写真に表れるのは当然だと思います。

だからこそ、しっかりとした機材で、確実に結果を出せるカメラマンの方が信頼され、次の仕事に繋がっていく。

機材にお金をかけるのは正直きつい。でも、「お客様にちゃんといいものを届けたい」と思うなら、自然とその選択になる。
それって、結局覚悟の差なんだと思います。その覚悟こそが、自分にとっての矜持なんじゃないかなと感じました。

(ただ、そのカメラマンさんを責めたり、自分より下だとは全く思っていません。当たり前です。その人なりの考え方があるしやお金や生活の部分は見えませんので。)


▼「矜持」って?

矜持(きょうじ)
自分の能力や仕事などに誇りを持ち、それを心の支えとすること。また、その誇り。
─ 『広辞苑 第七版』(岩波書店)

もっと噛み砕くと、「自分の信じる仕事のスタイルや姿勢を貫く気持ち」のこと。
言い換えれば、覚悟とか職人としてのプライドに近いものかもしれません。


お金が厳しくても、体力的にハードでも、いい写真を残したい。
それが、今の自分が持っている「誇り」であり「矜持」であると考えます。